957.今年の桜、いかがでしたか?
とにかく早かったですよね。
桜前線はちょうど先週末に盛岡が開花し、そろそろ北海道に行こうとしています。
北海道の開花は普通は5月の初めですよね。
3週間位早いイメージです。
関東以西では入学式にはもうほぼ咲き終わってましたよね。
去年はできなかった入学式を、今年はなんとか実行した学校が多かったようですが、桜吹雪の中真新しいランドセル背負って行く小さな子どもたち...。
そんなイメージもなかなかタイミングが合わなくなってきているのかもしれません。
今年は週末のお天気も悪かったですね。
関西は桜満開タイミングの週末は二週連続雨で、平日休まないと青空くっきりのイメージは手にはいりませんでした。
やっぱり桜の見頃は短いですね。
まあ、このご時世それほど遠くまで行くのは気がひけるので、ご近所巡りで雨桜のイメージを楽しみましたけどね。
実は、昨日の夜、関西版ゆるもやカメラ旅はオンラインカフェを開催しました。
今年の桜撮影を参加の皆さんに伺ってたのですが、やはりあまり撮れ高は上がってない様子で、なんとも不完全燃焼という感じですね。
まあ、それ以前にスマホの設定がうまく行かず接続諦めた...なんて方も何名かいたりして...。
久々のこのブログも、今年の桜の備忘録と昨日のオンラインカフェの情報共有ということで、参考になればと思います。
OyZの関西の自宅は兵庫県の西宮市ですが、西宮の市花はさくらです。
市の説明では夙川(しゅくがわ)公園や満池谷(まんちだに)などの桜の名所が多いから...、と言ってますが、満池谷なんて関西人もあまり知りません。
でもね、50年前は夙川公園よりも有名だった...?
ソメイヨシノの寿命は30年から50年、長くて80年程度と言われ、50年前の名所の桜は代替わりでちょうど今、若い木が育ちつつあるところだったりします。
夙川公園も国道2号線を挟んで上流側と下流側に別れ、上流側は老木が目立ち代替わりが始まっています。
下流側のほうが元気な大きな木が多いと言えますね。
西宮の桜は固有種も多く、ソメイヨシノよりも少し白っぽい、西宮権現平桜と夙川舞桜という種類のものもが結構植わっています。
そして、水上勉の小説「櫻守」に書かれた笹部桜が少し濃いピンクの花をつけ、彩りを添える感じですね。
夙川公園の上流側も老木が多いとは言え、お天気の良い休日はかなりの人出で、ちょっとこの時期密な環境は遠慮しておきたくなりますので、待ってましたの雨の日なわけです。
川の上にせり出した桜は目黒川のイメージで、目黒川より親水性が高いですが、さくらの本数はそれほど密集感がなくなってきています。
朝からしとしと降る雨でしたので、人もまばらで座り込む人もいないうえ、傘がアクセントになりモノトーンな印象を少し明るくしてくれます。
赤い傘がいいのですが、なかなかそんなに都合よくは行かないですね。
雨のたっぷりとした湿度感が伝わりましたでしょうか?
で、この日の本題は夙川公園ではなく、しっとり雨煙に沈む満池谷の桜...なのです。
満池谷は野坂昭如の「火垂るの墓」の舞台になったところで、池の端の防空壕で暮らし始めた兄妹が大きなお屋敷を見るシーンがありましたが、まさに超がつく高級住宅街で、もう故人ですが松下幸之助の屋敷があったり、関西財界の過去の栄華をしのばせる場所。
そうしたお屋敷には必ず大きな桜があり、池の畔にも桜が植えられまさに桜のトンネルがずーっと続いていたのが50年前でした。
池のほとりの桜も新しくなってまだまだ小ぶりですね。
白っぽい花ですので、おそらく西宮権現平桜かとおもわれます。
雨で遠くがかすみ、緑に桜の淡い色が映えます。
晴天の桜は定番すぎて、しっとり緑の中に沈んだ桜のほうが静かな池の畔と、過去の栄華の歴史を感じさせる場所に似合いますね。
この池は阪神大震災で築堤が崩れたり、周辺の松下家の森だったところにマンションができたりで、桜も完全に新しくなってしまって、昔の桜のトンネルの面影はありません。
まあ、でもまた10年もすれば新しく植えられた桜が大きくなり、少しは以前の風景に近づくかもしれませんね。
池の畔の桜は低い草地に植えられ、人は入れませんので、静かな佇まいを見せてくれます。
そんな中にお気に入りの一本桜があるので、毎年満開時期に行くのですよね。
この日は雨で人は殆どいませんでしたので、ほぼ満開の日曜日なのに本当に静かでした。
この池は貯水池ですので、もう少し奥に行くと浄水場があります。
昔は浄水設備があり、水道水を作り出すいろんな施設が見学できたのですが、いまは浄水処理は他の場所で行っており、事務所棟だけが残っています。
桜の時期に1週間だけ敷地が開放されるのですが、今年も中止。
昔は屋台が出たり夜桜ライトアップされたりで夙川よりも満池谷が賑わったのですけどね。
普段は人が入らない場所ですので、桜の木も結構昔のまま大きな木が存続していて、満開のときは圧巻です。
来年は開放されることを祈りたいですね。
そして、次の週の日曜もまた雨予報です。
満開の桜はそろそろ吹雪になるタイミングです。
結構あれ模様の天気予報だったので、これは期待できるのではないかと、車で40分程度で行ける三田市の武庫川堤防に行きました。
ここは西宮とは違ってかなり新しい桜です。
整備された堤防で桜の総延長は25Km、5100本が植えられているそうです。
三田市総合文化センター・郷の音ホールの駐車場に車を停めることができ、なんと4時間で100円!
車を止めたすぐ隣が堤防ですので、とても気軽に訪れることができますね。
ちょうど雨が降り出すタイミングで、徐々に雨脚が強くなってくると、どんどん桜も散り始めます。
もう少し風が出れば吹雪になるのですが、なかなかそうは問屋がおろしません。
雨で暗く影のある場所も多いですので、花吹雪には良さそうな場所がいっぱいあるのですけどね。
この日も人は少なく、特に雨が降り出してからは堤防を歩く人も殆どいなくなり、満開の桜と花びらの絨毯を独り占めできます。
ちょうどお昼時でしたので、近くでランチした後の堤防は一面ピンクに染まっています。
やはり強くなった雨脚に花びらがたたかれ、一気に散り始めた感じです。
これで風があったらなぁ〜っと、ないものねだりですね。
雨にけぶる桜みちはいかがでしょうか?
舞い落ちる桜はなかなか撮らせてくれませんでしたが、こうした雨の日の撮影も晴れとはまた違った表情を見せてくれ、とにかく人がいないので、気兼ねなく有名なところでも出かけられそうですね。
桜と聞くとどうしても背景を青空にしたいと思ってしまいがちですが、そうした写真は結局誰が撮ってもあんまり変わらない...。
光の使い方など、工夫する部分が少ない気がします。
その点雨の日の撮影は光は柔らかくなり、雨が空気を包むような感触と密度が高くなったような空気感。
青空一辺倒のお天気撮影よりはバリエーションも豊富になり、表現の幅も広がる気がします。
どうしてもカメラを濡らしたくないとか、傘さしながらの撮影は面倒とか、寒いし濡れると嫌だ...と思ってしまいますが、雨の撮影を経験すると、またいつもの写真とは違った表現を発見したり、被写体の多彩な表情に驚かされる。
特に、昼間は雨が降って、夕方近くになって上がり始め、夕日の時間に陽が差し始める...。
しっとり濡れた道路や建物が夕日を反射し、溜まった水たまりには灯りだした光のリフレクション!
いつもの街が美しいと思える瞬間ですよね。
今年の桜も終わりました。
えっ!まだ追ってるって?
次は北海道ですか!
まあ、なかなか移動もしにくいご時世ですが、オンライン桜巡りもいいかもしれません。
Google先生に「桜」と入れて聞いてみてください。
画像を選択すれば、日本全国様々な桜の名所を案内してくれますよね。
結構これで十分1時間は楽しめる気がします。
そして来年はここに行こうと思うところが見つかるはずです。
どんなに世相が変わっても、変わらず咲き続ける満開の桜が永遠に続くことを望みたいですね。
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