956.やっと年末の雑務が終わって、久々のブログになります。
今年はいろんな事が大きく変わる年でしたね。
New normalとか、With coronaとか、Social distanceとか、いろんな新しい言葉を聞くようになり…
Social distanceは別に新しくないか?
でもね、いわゆる物理的に1m以上間隔取りなさい…とかで使うのは、Social Distancingだそうです。
Social distanceは心理的な距離、パーソナルスペースとかを言うときに使うそうです。
まあ、あんまり関係ない話ですが…!
で、なかなか人が集まるところへの撮影やイベントそのものが開催できなくなり、イルミネーションも8時に消灯とかで、寒さが余計に身にしみる気がしますよね。
蜜を避けるため、少人数で屋外の広い場所での撮影は問題ないかなぁ〜と言うことで、千里川に行ってきました。
言わずとしれた飛行機撮影の聖地です。
飛行機好きにはたまらないスポットで、おそらく日本一飛んでる飛行機が近くを通過するところ。
ココを経験した人は、他の空港に行っても物足りなく感じるでしょう。
この日も三脚にかなりの望遠を据えたガチ撮影が20人くらいはいる感じです。
なぜか女性が多いですね。
この寒い時期に酔狂な…と思ってしまいますが、飛行機好きな女性は多いですね。
千里川は伊丹空港の南端、滑走路の端っこからすぐのところを流れていて、堤防は滑走路より3mほど高くなってますので、頭上20m〜25m位を機体が通過します。
一般的に着陸機は滑走路端を35フィートから50フィートの高度で通過するそうなので、滑走路端から近い側の堤防までは50m程ですので、その堤防の上空を通過する高度は25m〜30mくらい、滑走路の高さより堤防のほうが高いですので、より機体に近づいていきます。
普通に考えたら立入禁止になってもおかしくないような場所なのですが…。
まあ、変な輩がおかしなことをしたら一発でフェンス張られるでしょうね。
堤防は川の両側にありますので、滑走路に近い方に行くか、遠い方に行くかで撮れる絵が変わってきます。
遠い方は近い側より少し高くなっていて、主に超望遠で滑走路の延長線上から狙う方は遠い方の堤防に行きます。
少し横にずれて狙う場合や、着陸機を正面から撮る場合、空を大きく入れたり、見物人も一緒に撮る場合などは近い側の堤防に行きます。
近い側の堤防で滑走路の延長線上のポジションで大きな三脚を立てたり、脚立に登って撮るのはご法度ですね。
遠い側の堤防から狙ってる方の邪魔になります。
さらに、近い側の堤防はちょうど目線の高さに滑走路のフェンスが来て、ちょっと踏み台に乗らないときれいに滑走路が見通せないのです。
こうした撮影スポットでは暗黙のルールがあるケースが多いので、初めていく方は通ってる方と一緒に行くのがいいですね。
そして、飛行機撮りたいというだけでココに行ってしまうと、もうハチャメチャになってしまうことは避けられません。
特に着陸機がどんどん来る時間帯に行ってしまうと、何をどう撮るのか、混乱してしまってパニックになってしまいます。
おそらく飛んでる飛行機撮影ということで、高速連写モードとかにしてると、わけのわからない写真を量産することになるでしょう。
何をどう撮るか…!ちゃんと考えておかないといけないのです。
何をって…、飛行機に決まってんじゃん!…と思うかもしれませんが、ここで撮影できる飛行機という被写体は実に多彩です。
堤防は滑走路に対して直角に伸びてますので、かなりいろんな角度から滑走路を望むことができますし、着陸機に対しても真下から真横まで撮影可能です。
インスタとかで「千里川土手」で検索してみてください。
同じところで撮ったのか…と疑いたくなるような多彩な画像が山のように出てきます。
まずはそれらの写真を見てどんなイメージを捉えたいか、どんなテーマでいくのかを考えておく必要があります。
特に午後から夕日にかけての時間は、空が多彩なキャンバスになり、季節によって太陽の位置も変わりますので、夏は太陽のに突き刺さる機体を撮ることもできます。
今回のイメージは昼間は冬空にちぎれ雲かすめ飛ぶ機体…を狙おうとしたのですが、ちょっと雲の雰囲気がイマイチ…という感じです。
空の表情は刻々と変わりますし、この時期日が短いですので、16時回れば夕日タイムです。
夜に向かって雲がなくなり、スッキリ晴れそうな気配です。
逆光で機体はシルエットに近くなりますが、空をキャンバスにどこに飛行機を持ってくるか…。
時速250km/hで飛び去る機体をなかなか思う位置に捉えることは難しく、構図なんて意識している間に通り過ぎてしまいます。
こういうときは、流し撮りではないのですが、ファインダーで着陸機を視野に入れ追っかけながら、程よい距離感になったときにシャッターを押すのですが、着陸ラインは決まっていても微妙に高度が違ったり、機体の大きさによってもこれでは入り切らん…なんてことになったり、なかなか短い時間でいろんなことに折り合いをつけるのは至難の業…となってしまうわけです。
やはり、当たれば儲けもので連射するほうがいい場合もありますが、自分のカメラが何秒間くらい連射し続けられるかを確認しておかないと、肝心のところでメモリー書き込み待ちになってシャッター降りない…なんてことにもなりかねません。
さらに、ピントと露出設定…。
まあオートで撮るというのはありですが、どうしてもピントが甘くなったり、いつものAモードではSSが激変してぶれてるとか…。
OyZはピントは前もって程よい距離のところに固定、露出はマニュアルで絞りは8、SSは1/500、ISOとWBは試し撮りで背景に合わせる…、という感じでやってます。
まあ、それでも最終的にはイチかバチかなんですけどね…!

着陸機を狙う合間に離陸機も来ますので、こちらはゆっくり滑走路に進入するところなどが余裕で撮れることになります。
夕日に輝く機体はかっこいいですよね。
そして夜!
様々な明かりがキラキラ輝き、冬の澄んだ空気のなか、離陸機からのエンジンの熱気で陽炎が立つ。
千里川が最高のエンタテイメントを見せてくれるタイミングです。
今回の夜のイメージは、できるだけ光を大きく輝かせ、前照灯が機体を浮かび上がらせ、離陸する寸前、エンジンにパワーを入れたときに現れる煉炭…。
煉炭?なにそれですよね。
エンジンが回転を上げるときに大量の燃料が供給されますので、エンジン後方の排気筒が赤く染まって見えるのです。
これを求めてどれだけのカメラマンが来てることやら…。
夜間に巨大三脚に超望遠つけて滑走路延長上に構えてる方は、ほとんどが煉炭狙いではないかと…!
でもね、これはそうかんたんに出現するものではありません。
いろんな条件が揃って、さらに出やすい機体やエンジンがあるみたいですので、上の写真では煉炭は見えないですね〜!
ボーイング737が出やすいとか、いつも出る機体はJA355K B737-500でエンジンがCFM56-3…とか…こうなってくるとヲタクの世界ですね。
煉炭以前に、上のような写真を撮ろうとすると、離陸前に一旦滑走路上で機体が静止してくれないといけません。
最近は機体の小型化や乗客数が少なく軽い場合など、滑走路に入っても止まらずにそのまま離陸する、いわゆるローリングテイクオフが多く、一旦静止するスタンディングテイクオフのほうが少なくなってきました。
昔はジャンボなどエンジンも4発でしたので、まずはエンジン出力を揃え直して、回転上げてブレーキリリースと言うご作法だったのですが、今の最新機では滑走距離も短く、走りながらでも出力調整しながらのテイクオフが簡単になってしまい、時間と燃料の節約でローリングテイクオフが増えているのですね。
また、露出やSS値もそれほど明るくはない煉炭には影響してきます。
f8、SS1/2くらいが写せる設定かなぁ?これはあくまで参考値ですので、あまり当てにしないでくださいね。
もちろんこの設定ではISO感度は3200以上になってきます。
そしてオートフォーカスではこの光の洪水の中、なかなか思ったところにピントがきません。
マニュアルフォーカスか中央一点AFで前もって離陸機のエンジンにピントを合わせておきます。
このときにシャッター半押しのAFはOFFにしておかないと、肝心のときにピントがずれてしまいますよ〜!
やはりおすすめは親指AFですね。
この日も3本に2本はローリングテイクオフ…。
止まってくれる1/3の確率を狙って、さらに煉炭出るかぁ…!という感じなわけです。

この写真は煉炭出る可能性の高いB737ですが…
左のエンジンが赤いのは機体の赤ランプが反射しているのか、煉炭かぁ…?
拡大して見てください。
反射している部分の奥に赤いところが…。ですが、どうも反射のほうが濃厚…の気がしますね。
ということで、まだまだチャレンジですね!
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