TIPS893~カラ派とケド派

893.NAVIというカー雑誌があるのですが、そのコラムに面白い記事がありました。
何かを好きになる理由に、カラ派とケド派があると言うのです。
どちらの言葉で好きを語るか…なのですね。
カー雑誌なのでクルマで言うと、速いから好き、運転しやすいから好き、荷物がいっぱい積めるから好き、かわいいから好き…、というのがカラ派。
燃費悪いけど好き、うるさいけど好き、古いけど好き、スピードでないけど好き…、ケド派はこんな感じです。
カラ派はより良いものが出てきてしまうと、簡単に乗り換えてしまう…、ケド派は簡単には動かないし、軸がぶれない。
どちらが本当にそのものが好きなんでしょうかね。
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カメラで言うと…、解像度高いから好き、手ぶれ補正強力だから好き、バッチリピント合うから好き、小さくて軽いから好き…、と言う感じでしょうか?
ケド派は、連写速度おそいけど好き、レンズ少ないけど好き、画素数少ないけど好き、大きくて持ち運びしにくいけど好き…となるのでしょうか?
ケド派であっても、突き詰めていけばどこかにお気に入りがある気がします。
でもそれがはっきり何か…ではなく、あくまでそのものが持つ雰囲気だったり、触った感じだったり、手応えとか、音とか…、あまり具体的にどこが…と言えないケースも多い気がしますね。
多分それは、機能やスペックでは語れない何か…なのです。
スペック競争を続けるメーカーは、結局よりハイスペックなものを出し続けないといけないのですよね。
画素数はどんどん上がっていき、3千万4千万が当たり前、連写速度も秒間20コマ!
そりゃあ、高画素だから、高速連写だから撮れる写真もあるでしょう。
でも、そんな写真を撮りたい方は、どんどん良いスペックのものが出てくるとそっちを買わなければいけなくなってくる。
まあ、車でもそうですけど、毎年乗り換えると行った方もいますよね。
またそれを助長するシステムがメーカーやディーラーの戦略で出来上がっている。
カメラ業界はそこまでシステムが出来上がっていないのかもしれませんが、まあ、似たり寄ったりのところはありますよね。
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車やカメラって、少し前までは男の子の憧れであり、みんなが欲しがり、何がいいか色々議論を戦わせたり、情報を漁って比較してみたり自分が欲しいものを絞り込んでいったり、そうした妄想をしていることも楽しさのうち…だったわけです。
みんないきなり新車は買えず、カメラも最新スペックなんて手が出せず、色々妥協点を探って「ケド派」になっていったのですよね。
でも、男の子は機械が好き…なんて公式はとっくの昔になくなって、車もカメラも女子がわんさか買うようになって、その買い方も少し変わったような気がします。
昔は女子が買う機械は家電ぐらいしかなかった…、なんて言ったらセクハラだと怒られそうですが、家電やコスメを買うのと同じような感覚で、色や見た目、可愛さ、お気に入りのバックに入るか…、などの視点で物が選ばれていくのですよね。
男子も特に機械に思い入れがあるわけではない人が大勢を占め、家電量販店でカメラは買うもの…そのうち車も…!になっていくかもしれません。
象徴的なのがビックカメラとヨドバシカメラ…。
カメラと言う名前がついてるものの、どちらも家電量販店には変わりありません。
カメラは完全に家電と一緒になってしまったのでしょうか…?
でも、家電に「ケド派」はあまりいません。
家電は「カラ派」の世界で、選択基準がこの機能でこの価格だから買う…ということになるはずです。
まあ、それは当たり前のモノ選びの基準ですよね。
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結局「カラ派」は普通のモノ選びの方法…なのではないでしょうかね。
まあ、カメラや車の場合、価格を気にせず買ってしまう…というケースは多いようですが…。
生活に直接必要なわけではなく趣味や好きで買うものは、こだわりとか、惚れ込むとか…そんな自分の思いを込めて物を選ぶ…、そこに「ケド派」がいるような気がします。
でも、趣味や好きなものは、それがあれば生活の一部となり、人生にかけがえのないもの、無くてはならない物になっていくのですけどね。
生活に必要なものなのか、人生に必要なものなのか…、さらに「No Life No xxx」といえるものなのか…!
No Life No Photo...、といえますか?
「写真と暮らす…」ということを言い続けています。
いつもカメラを持っていろ、ということじゃないですよ。
カメラがなくても、写真家の目で目の前の風景を分析する。
光を見つめ影を読む。
見つけた光景を写真のイメージとして捉え、記憶に残す。
前回の記事に書いたように、被写体の表面ではなく内面の感情や心、目に見えないものを写し込む技術を追求する限り、機能やスペックを言う「カラ派」はあまり意味がないと思います。
まあ、機能やスペックで選んだ「カラ派」も、時間が経ちより高いスペックのものに追い越されていくと「ケド派」になるのですけどね。
そこで、乗り換えずに持ち続ければ、愛着やこだわりが生まれ、自分がなぜそのものと一緒にいるのか…がわかってくるのではないでしょうか?
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カラ派とケド派で対立するのではなく、カラ派はいずれケド派に進化する、進化しないと物の真髄は見えてこない。
本当に自分が愛し、大切に思い、持っていることで様々な感情を生み出してくれる…、そうした機械…それがカメラだと信じています。
そしてそのものが手に馴染んだ頃には、「ケド派」になってくる。
新しいの出たけどこれが好き…ですよね。
いい相棒は長く付き合わないとわかりません。
長い…は時間ではなく、撮った枚数ですよね。
今付き合っている相棒はいいやつですか?
「ケド…」で語れる事が多いやつほどいいやつかもしれませんね。
家電に惚れるということはあまりないと思いますが、カメラや車は惚れることができる数少ない機械です。
今持っているもの、使っているものだからこそ、性格もわかるし欠点もわかってカバーできるし、惚れることができるのですよ。
そりゃ新しい物が出れば、よりかっこよくイケメンかもしれませんが、まだ手にしていないですし、それは手に入るかどうかはわかりませんよね。
今、目の前にいる相棒に惚れましょう。
それはね…、リアルパートナーも一緒だよーん!!!

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